【JAZA 2015】WAZA加盟継続の賛(99)否(43)

太地町のイルカ、国内の水族館で入手禁止に
The Huffington Post 2015年05月20日

<水族館資格>太地町イルカ…町長「漁守る、町はぶれない」
毎日  5月20日

 
 「日本の水族館にとって極めて不利な選択だが、世界動物園水族館協会(WAZA)に加入している利点も大きい」。日本動物園水族館協会(JAZA)は、和歌山県太地町の追い込み漁で捕獲したイルカの入手をやめると表明した。
【水族館のイルカ、何が問題なのか】
          ◇
 追い込み漁への批判に対応して漁法を改善してきた和歌山県太地町の関係者からは、JAZAの決定や一連の経緯に対し、落胆や不満の声が聞かれた。

 鯨類約50頭を飼育する町立くじらの博物館では20日夕、林克紀館長らが記者会見した。林館長は「苦渋の決断だったと思う」と一定の理解を示したが、同館もJAZAに加盟しており、今後は地元で捕獲したイルカを入手できなくなる。野生の個体を水族館に入れることで鯨類の進化を巡る研究を進めてきた経緯もあり、館側は「JAZAからの脱退や除名も検討する必要があるかもしれない」との見通しを示した。館として9月の漁解禁までに、改めてJAZAに対して地元の努力を伝える方針という。

 「追い込み漁は残酷」とする欧米などからの批判に対し、太地町漁協はイルカへのストレスを減らす方法を検討。5年ほど前には、漁が解禁になる9月は、網に追い込んだ群れから水族館への販売用個体を選び、他は逃がすようにした。WAZAからも漁法が問題視されたことを受け、昨年8月にJAZAと対応を協議。加盟館向けのイルカの捕獲では、事前に小さな群れを選び、販売する数だけを捕る方式に改めた。

 それだけに今年4月、WAZAがJAZAの会員資格停止を通告してきたことに、太地町漁協の貝良文参事は「話は済んだはずだった」と戸惑う。和歌山県幹部は「ことさらに昔の漁法のイメージで残虐と批判されるが、現在は改善されており認識が間違っている」と不満を漏らす。

 イルカを含む小型鯨類の追い込み漁は知事の許可制で、漁期ごとに捕獲枠がある。昨期は、バンドウイルカ509頭▽スジイルカ450頭▽ハナゴンドウ261頭--など7種1971頭で、4月末までの捕獲頭数は937頭。生体として販売された84頭のうち40頭がバンドウイルカだ。一部はWAZAに非加盟の水族館や事業者に売られ、中国へ輸出する事業者もある。

 太地町の三軒一高(さんげん・かずたか)町長は「漁民が法的権利をもって行っている漁を守る。町の姿勢はぶれない」と語った。【藤原弘】



「どこが残酷」にじむ不満=追い込み漁のイルカ調達禁止で協会会長―東京
 時事通信 5月20日

 「いったい、追い込み漁のどの部分が残酷なのか」。日本動物園水族館協会(JAZA)の荒井一利会長は20日夕、追い込み漁によるイルカ調達禁止を発表する一方、国際社会からの批判に疑問を呈し、「協会が追い込み漁や捕鯨文化を批判しているわけでは決してない」と強調した。
 東京・霞が関の環境省で午後6時から開かれた記者会見。海外メディアを含む60人以上の報道陣が詰め掛け、関心の高さをうかがわせた。
 荒井会長は「追い込み漁は残酷な手法ではないと一貫して主張してきたが、残念ながら理解してもらえなかった」と納得がいかない様子。世界動物園水族館協会(WAZA)に対し、「どこが残酷なのか具体的に指摘してほしいと何度も申し上げたが、回答はなかった」と無念さをにじませた。
 海外メディアから「今回の問題で日本が失ったもの、得たものは」と問われると、「イルカの入手が困難になり、日本の水族館にとって極めて不利になった。一方で国民の関心が非常に高いことも分かったので期待に応えたい」と話した。



「追い込み漁」で調達禁止=日本協会、国際組織に残留へ-飼育イルカの繁殖推進
 時事 2015/05/20

  日本の水族館で飼育されているイルカの調達方法は世界動物園水族館協会(WAZA、スイス)の倫理規定に反するとして、日本動物園水族館協会(JAZA、東京)の会員資格が停止された問題で、JAZAは20日、問題視された「追い込み漁」による野生イルカの調達を禁止すると発表した。加盟する全国の動物園や水族館で多数決を取り、WAZAに残留する方針を決めた。
 追い込み漁は、漁船から大きな音を出してイルカの群れを湾に追い込む伝統的な漁で、日本では主に和歌山県太地町で行われている。WAZAは追い込み漁を「残酷で手段を選ばない方法だ」と批判し、4月21日付でJAZAの会員資格停止を決議。「1カ月以内に改善しなければ除名する」と日本側に迫っていた。
 JAZAは加盟する動物園89園と水族館63館の計152施設で、WAZAに残留するか、脱退してイルカ調達を継続するかの投票を実施。残留は99票で、離脱の43票を上回った。無効票などが10票あった。水族館63館のうち、イルカを飼育しているのは34館という。
 JAZAは20日の理事会で、追い込み漁を通じたイルカの調達や輸出への関与を禁止し、飼育イルカの繁殖を推進する方針を決定。WAZAに対し、会員資格停止の解除を求める文書を送付した。
 記者会見したJAZAの荒井一利会長は「このままいけば、物理的に(水族館で飼育されている)イルカの数は減っていくことになる」と説明。「今後は野生捕獲に頼るのではなく、飼育下での繁殖に力を入れていく」と述べた。
 イルカの追い込み漁は、太地町の漁の様子を隠し撮りした米ドキュメンタリー映画「ザ・コーヴ」(2009年)がきっかけで国際的な批判を浴びた。これに対し、和歌山県は「映画には事実を歪曲(わいきょく)した内容が含まれる」「どの食文化が正しくどれが野蛮だという権利はない」などと反論する見解をホームページで公表している。


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