駆除と保護の両輪-メルボルンのポッサム戦争ー


 先日、Eテレで『地球ドラマチック「ポッサム大騒動~都会の小さなやっかい者~」』を放映していました。地球上では、犬猫だけでなく、野生動物、海洋生物等、生きとし生けるものを巡る「駆除か保護か」の人間同士のせめぎ合いが常に勃発しています。この対立は解消されることはありません。
 
 ポッサム駆除に関しては、原産地オーストラリアより、毛皮資源として導入したニュージーランドの方が苛烈です。調べてみると、1837年から1947年までは保護政策をとっていましたが、その後は駆除に転じ、農林省所轄の「Biosecurity Act 1993(生物安全保障法)」に準拠して、1990年代には「National Possum Control Agencies(NPCA)」が設立されています。ワナ捕獲は無許可制、狩猟対象にもなっていて、ライセンス制ですが、ライセンスは無料!日本はライセンス取得に結構、経費がかかります。
 交通事故で亡くなるポッサムも少なくないようです。
 2013/06/26 付け、道でよく見るポッサムの正体を探る

 メルボルンの「ポッサム戦争」を観ていて、ポッサムがここまで人間の生活圏に侵入し、数の増加傾向が続くと、保護が駆除に転じるボーダーラインに達するのは時間の問題という感じもします。
 番組に登場していたフクロギツネ (Common Brushtailed Possum、Trichosurus vulpecula)は、Queensland, New South Wales, Victoria, South Australia, Tasmania, Western Australia and Northern Territory.に広く分布し、都市環境に適応して食性が草食性から雑食性に変化してきたというから厄介です。

 番組ではポッサム駆除業者が、住宅の屋根裏のポッサムの巣の出入り口を一方通行の細工を施していきます。夜行性のポッサムが外に出ると、二度と中に入れない仕掛けです。ポッサムはホームレスとなり、リスクの高い地上生活を余儀なくされますが、必死で新しい天井裏を探します。業者は1日中忙しく街中を走り回るが、それでも頭数増加は止まない。ポッサム問題はとうとう市議会に持ち込まれました!続きは9月23日午前0時00分の再放送でどうぞ!

 ポッサム保護活動家は、日本の犬猫おばさん(おじさん)やルーマニアの犬保護活動家と同じリアクションを示します。ポッサム被害重視派が「餌やり禁止条例」を主張すれば、保護活動家は去勢手術を主張し、餌やりを止めない。ポッサムが登らないよう、公園の立ち木の胴体にスティール板が巻かれると、夜陰に乗じて板を取り外す。
  
 日本でも近年、野生動物の頭数増加が深刻な問題となっていて、駆除に転じる局面が増えてきました。
 「増えすぎれば殺すしかない」のが現状です。
 致死処分した獣肉を地域資源として活用する取組も展開されています。
  *鳥取県「イノシシ・シカ」解体処理衛生管理ガイドライン

 戦中派世代までは、ジビエ(gibier)料理の文化が未だ残っていたように思います。我が家はダメでしたが(父は猟も釣りもしませんでした。)、山間部に生まれ育った友人は、普通に鳥獣を食す子供時代を送り、その話はいつも大いに受けました。そういう生活環境は一世代で失われていきましたが、野生動物の頭数コントロールの必要性と共に復活することを期待したいですね。
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