スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

偽ベートーベンとスタッフライター:事件に巻き込まれる構図

 週刊文春の佐村河内事件スクープを、私は未だ読んでいません。いずれ、まとめて図書館で読むつもりですが、文春の記事が一般読者に誤解を与えかねないと、音楽界から、この事件のネット論評が出ていますね。私も誤解していた所があったので、とても参考になりました。やはり、餅は餅屋、その世界の内実は、その世界の人に聞け。

 伊東乾氏によれば、新垣氏は音楽界で高く評価される仕事をしてきて、その世界では知られた存在だった。金銭目的でゴーストライターをやるレベルの作曲家では全くなかった。

 ・偽ベートーベン事件の論評は間違いだらけ
  あまりに気の毒な当代一流の音楽家・新垣隆氏
 ・音楽家の善意を悪用、一線を越えた偽ベートーベン
  あまりに気の毒な当代一流の音楽家・新垣隆氏(2)
 ・世界の中の日本 偽ベートーベン事件、罪深い大メディアと業界の悪習慣 
  あまりに気の毒な当代一流の音楽家・新垣隆氏(3)


 記者会見では、新垣氏のお人柄は至って地味で堅実で、常識人としか見えなかった。能あるタカは爪を隠すと言うけれど、とても、とても謙遜で控え目なお人柄に見えた。新垣氏は実際、余分な事は一言も加えず、記者の質問にはすべて率直に答え、飾り気が無かった。動画からも、記者会見テープ起こし全文からも、新垣氏のあるがままの人間性が伝わってくる。
 事実、その印象は、そのまま新垣氏の人生を表わしていたらしい。新垣氏の周囲に、彼を悪く言う人はいなかったのである。ゴーストライター事件で大学が新垣氏を処分しないよう、学生達はただちに署名活動を展開した。大学側は処分を白紙撤回したが、新垣氏ご本人はけじめをつけたいと、辞表を再提出されたらしい。大学側は未だ結論を出していないが、大学を去らねばならぬ特段の理由は見当たらない。強いて言えば、新垣氏の倫理観溢れる潔さだが、人材を失うのは大学当局にとっても学生達にとっても損失である。大学に残って戴きたいものですね。
 ・ゴースト新垣氏が大学に辞表

 さて、”ゴーストライター”という言葉が独り歩きして、誤解が生じる向きがあったのは間違いない。むしろ『スタッフライター』という位置付け、実態の仕事だったらしい。こういう形態は翻訳の世界でも、美術や建築、学術研究等の世界でも同様だ。ゴーストライターの不適切な一語で間違った方向に誘導されかかった読者は、説明されれば、なんだそんな事かと納得する。
 新垣氏にとって自分の名前を冠せる創造的なレベルの仕事ではなく、高い技術と深い造詣があれば”誰にでも作れる”レベルの気楽な余技の意識があり、そういう意識は音楽界では共有されていた。そういう背景は”ゴーストライター”の不適切なネーミングで掻き消されてしまう。それが伊東乾氏には我慢ならないらしく、立て続けに上記、数本の長い論説がネット上に発表されている。伊東氏は収まらず、まだまだ後続がありそうな勢いであるのが、今日までで、伊東氏って情のある良い方なんだなと、失礼かもしれないが、何となく微笑ましくなる。

 新垣氏の人となりや音楽界での高い評価、その新垣氏が何故、自分の作品を香具師の名前で発表することを許してしまったのか、そこには何もキワモノめいた事はなかった、人物や事実関係をあるがままに世間に理解して欲しいと、数日ごとに文章を書き飛ばす伊藤氏は、こんな事で貴重な人材である新垣氏を蹴躓かせたくない一心もあるには違いないが、同時にチンピラ香具師の企てを成就させ、継続させてしまったマスメディアの構造と、『スタッフライター』の形態が本来の趣旨である「マイスター養成」から離反して、商業ベースの「使い捨てアシスタント」に変質した業界の実態を問題適しています。

 この問題提起は動物愛護の世界にも共通するものがあり、それで私も、佐村河内事件を繰り返し取り上げているのですが、事件の発覚で、マスメディアは消費者に謝罪はしても、”当社も被害者”のスタンスを手放さず、業界が抱える構造的な病根に踏み入ろうとはしない。私の狭い経験から言っても、メディアが完全に騙されていたとは信じ難いのです。それほど馬鹿な人達でも、世間知らずでもありませんよ。

 例えば動物愛護の「地域猫」、現場が行き詰まっていることをマスメディアは知ってます。取材過程で得たデーターベースを蓄積していて、地域猫施策が芳しくない事は百も承知です。で、彼らはそんな事実を書きません。記事にしません。地域猫活動の売り込みがあれば、今までと同じフォーカスの記事を飽きもせず書いています。フリーランスのジャーナリズムでも同じ問題は起きています。

 また本来の目的から逸脱し、特定の個人が利益を独占する実態の”動物レスキュー”現場も存在するばかりか、放任されっぱなしです。これら商業ペースの動物保護と動物保護目的の市民活動は全く別物ですが、外から遠目に見たメルクマールを明文化するのが困難なのです。

 また、新垣氏がスタッフライターとして佐村河内のような詐欺師と関わり、強引さに押され、佐村河内がやっていることを知らされないまま、昨夏まで事件に気付かなかったという事実ですが、類似のことも動物愛護の世界で頻繁に起きています。それが、私を一番悩ませた事でもありました。
 動物保護の世界では、新垣氏のように瑕疵の無い、倫理観の高い方はむしろ稀で、事件に巻き込まれた事に気付いても、本人は本人で脛に傷の一つや二つは抱えている事が多い。
 「私も獣医師法違反をやりました。その時は、動物を助けるため、違法行為と知っていましたが、やりました。」、「私もデマと知らず、のりました」なんて、正直におっしゃる方は少なくない。首謀者の詐欺師と比べれば罪はないし、悪質とは言えない普通の人達が加担している。相手の正体が分かれば、そういう人達は離反し遠ざかり、関係を切るのですが、中々、告発まではしてくれません。
 佐村河内は一匹狼の詐欺師ですが、動物愛護に参入している詐欺師はワル同士のネットワークがあって、仲間がいる。告発者に対する悪質な嫌がらせを受けたくない気持ちが先に立つ人が多いですね。
 そういう人達が私にとっては一番、悩ましい存在です。これから暫く、佐村河内事件にひっかけながら詐欺師の動物愛護について書いていきますが、今日はこの辺で止めます。
 
 最後に、事件の影響で新垣氏の(本業分野の)作品が関心を集めているそうです。
 これをきっかけに現代の前衛音楽に関心が高まれば、それは音楽家の皆さんにとって喜ばしい事かもしれませんね。余程の音楽通ならともかくも、ただの音楽好きは最初から前衛芸術は聞きませんから。聞かないで敬遠してますからね。

 ・ゴースト新垣氏参加のCD問い合わせ殺到
 ・ゴースト新垣氏のCD問い合わせ急増

 「佐村河内守氏の“ゴーストライター騒動”で、最も「得」をした人物は……?」は、文春にスクープ記事を持ち込んだノンフィクションライターが唯一、事件で得をしたと言っております。

 それにしても、「ゴースト」の見出し記事には、ご友人がまたカッカされているんじゃないでしょうか?ゴースト使うのもう止めれば?マスメディアさん!
関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

チッチ

Author:チッチ
連絡先:℡:090-8609-3689(仲市) mail:anti_nuclear2011311@yahoo.co.jp
 *@を小文字に直してお使い下さい。
 
現在の閲覧者数:

最新記事
カテゴリ
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。